人生は苦しいときのほうが多い。
自分の中にある幸せをみつけていけば
生きやすくなるんじゃないかしら。
無国籍者として貧困と孤独の半生の後、60歳代後半で再び世界に見出されて以来、今なお世界各国で演奏活動を続けているフジコ・ヘミング。
その精神を支えているものは何か。高齢を迎えた現在もひとり暮らしを続け、日常生活のなかにも独自の世界をもちながら(インテリア、ビーズ、刺繍、ファッション、イラストetc.)「今」を生きる――
日常をこよなく愛する孤高のピアニストが
「今」を語り下ろした珠玉の言葉たち。
撮りおろし写真50点以上、本人筆のイラストも収録。