妹夫婦が事故で亡くなったと聞き、フローラはオランダに向かった。
遺された9カ月になる幼い姪は、今やただ一人の肉親だった。
当然引き取り、大切に育てていこうと心に決めていた彼女は、
思いがけない人物に養育権を主張されて面食らう。
世界的な鉄鋼王アンヘロ・ファン・ザール──妹の夫の兄は、
嫌悪の表情をありありと浮かべて、フローラに言い放った。
「君のような女に姪を任せるわけにはいかない」
フローラの抗議の声はすぐさまキスでふさがれ、彼女は情熱の炎に
炙られるまま、アンヘロにバージンを捧げてしまう。
数週間後、フローラは自身の愚かさを呪った。妊娠していたのだ!
*本書は、ハーレクイン・セレクトから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。