諸宗教の多元的共存は可能か? 「仏教の神学」に挑む連続講義!
※以下全5巻の合本版です。
1『聖なるもの 俗なるもの』
宗教という営みは何を目標としているのか? キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、そして仏教。異なる世界を出発点としながらも、その上に伝達可能で整合的な知の体系を構築することは、神学的方法論によって可能になる。「聖なるもの」を問う、仏教学第一人者の野心的な講義がはじまる!
2『マンダラという世界』
聖書、インド思想、近代哲学、そして仏教。明快に語りおろす「世界」の本質。いま、社会の急激な変化に対して、仏教のうたう「普遍的な悟り」は有効なのか? 死すべき自分が「他者」の存在を理解できるのか? 各宗教の「世界」把握の方法論をたどり、現代日本に求められる世界観の体系を解明する。
3『仏とは何か』
あらゆる宗教の根源存在である「聖なるもの」は、仏教においてどのような姿でイメージされたのか。儀礼をキーワードに、仏・菩薩と人間との関わりかたの具体的なプロセスを通じて、いよいよ仏の本質へと迫る。
4『空の実践』
仏教の中核思想「空」とは何か。自己否定とそれを通してのよみがえりという「空」の実践のプロセスから、実践行為としての仏教の本質を考究する、碩学渾身の思考。
5『ヨーガと浄土』
仏教を構造的に分析し、宗教の普遍的本質にせまる画期的シリーズ最終巻。縁起・空・マンダラなど仏教の伝統的概念を更新し、混沌の21世紀にこそ必須の思想として再生をはかる。碩学畢生の「セオロジー」がついにここに完結する。