恵みの闇によって暗く守られた世界〈階層〉。頭に角を持つ〈トマリギ〉のイカルは、角を持たない〈家族〉のウトウ博士とともに、植物工場で〈階層〉唯一の光源・灯花を育てながら暮らしていた。ある日、彼らの元を〈階層〉を自治する評議会の議長・アオバズクが訪れる。ウトウ博士に評議員の順番が回ってきたため、その証である銃を渡しに来たのだ。犯罪のない〈階層〉で、銃による治安維持なんて大仰かもしれない――そんな話をした翌日に発生した出来事が、イカルたちの暮らしを壊していく。※本電子書籍は、『Genesis この光が落ちないように』(東京創元社 2022年9月30日初版発行)に掲載の「この光が落ちないように」のみを電子書籍化したものです。『Genesis この光が落ちないように』全ての電子書籍版ではございませんのでご注意ください。