「“願いの桜”の話って本当だと思う?」駄菓子屋兼骨董店を営む宗助は、馴染の中学生亜咲美からそう聞かれた。通学路から離れた寂しい場所に一本だけ立つ桜の木、その木に願い事をすると叶うことがあるという。奇妙な言い伝えや曰くつきの品物に目がない宗助は、早速その桜を調べ始める。まもなく亜咲美の周辺で理由もなく体調を崩した生徒がいることを知り、嫌な予感を覚えた宗助は、祖父の代からの知り合いで呪物に詳しい少年朱鷺に助けを求めた。呪物を捜して旅をする少年と獣の姿をしたその兄が遭遇する不思議な出来事を綴るシリーズ第2弾。