ついに内戦が始まった。かつては宇宙戦艦のAIであり、いまはただひとりの生体兵器“属躰(アンシラリー)”となった“わたし”は、宿敵のアナーンダから艦隊司令官に任じられる。“わたし”は復讐心を胸に秘め、正体を隠して新たな艦で出航する――大切な人の妹が住む星系を守るために。乏しい情報と未熟な副官、誰が敵か味方かもわからない困難な状況ながら、かつての悲劇はくりかえさないと決意して……。ヒューゴー賞、ネビュラ賞など7冠制覇の『叛逆航路』に続き、ローカス賞&英国SF協会賞をダブル受賞した、本格宇宙SFのニュー・スタンダード第2弾!/解説=大野万紀