あらすじ串刺しにされて殺された老人の金庫には、傭兵と思われる人物の日記が入っていた。この中に手がかりが隠されているのか? 捜査を進めるヴァランダーのもとに、父親急死の報がはいる。せっかく心を通わせることができた矢先だというのに……。だが哀しみにひたっているひまはなかった。行方がわからなくなっていた花屋の主人が、遺体で発見されたのだ。長いこと監禁されたうえで殺され、森の中で木に縛りつけられていた。これはまだ始まりにすぎないのだろうか。新しい連続殺人の幕開けか? 現代社会の問題をあざやかにあぶり出す、北欧ミステリの真髄。/解説=北上次郎