ベトナム、アフガニスタン、9・11。ひとつの戦争の終わりは、別の戦争のはじまりに過ぎない。現代という“暴虐の世紀”にあって、老いることのない異能力者たちは、無数の戦場で果てしなき闘いを重ねる。そんな血と憎悪にまみれた世界にも確かに存在した愛と、青年たちの友情と絆。そしてフォッグはついに、彼が呼び出された理由である、終戦直後のベルリンでの事件に隠された真実を語りはじめる。〈夏の日〉と呼ばれたあの少女は、異能力者たちすべての運命の鍵を握っていたのだ……。世界幻想文学大賞作家が放つ、最先端の“戦争×SF”!ガーディアン紙2013年ベストSF選出作。