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量子確率論を基本事項からわかりやすく解説した参考書
本書は、量子確率論(非可換確率論、代数的確率論)を基本事項からわかりやすく解説するものです。確率論の中心的概念である「独立性」と付随する「中心極限定理」の多様性を主テーマとし、応用上興味深く発展性のある、グラフの漸近的スペクトル解析にも触れています。
量子確率論は、量子力学における統計的諸問題と表裏一体のものとして研究されてきました。現在では、量子情報理論への応用や、非可換数学(量子群、非可換幾何など)とともに新しい数学的構造を見出すべく、量子確率論の適用の場が広がっています。
線型代数と測度論の初等的知識があれば十分に通読できるように、構成を配慮しました。
※本書は、『数理情報科学シリーズ21 量子確率論の基礎』(牧野書店)を、オーム社より発行するものです。
第1章 代数的確率空間
第2章 代数的確率変数の表現
第3章 量子コイン投げ
第4章 量子調和振動子
第5章 可換独立性
第6章 シングルトン条件
第7章 自由独立性
第8章 相互作用フォック確率空間
第9章 隣接行列の漸近的スペクトル解析
第10章 単調独立性とグラフの櫛形積