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現代制御論の視点からPID制御を解説!
本書はフィードバック制御の定番であるPID制御を,伝達関数で表現する古典制御ではなく,状態方程式に基づく現代制御の視点から解説したものです.
従前より,化学プラントや電力プラントといったシステムにおける制御では古典制御に基づくPID制御が用いられ,入出力の関係のみから見るシンプルさから今でも多くのシステムでPID制御が用いられています.しかしながら,古典制御では入出力が1対1のシステムしか記述できず,また入出力の関係のみから見るため,理論的に詳細な解析が困難であるという問題があります.そのため,複雑化の進むロボットシステムや要求の厳しいシステムでは現代制御やロバスト制御が用いられています.
本書は今も広く用いられているPID制御を現代制御の視点から解説することで,より詳細かつ複雑な解析を行うための知識を提供します.高度かつ理論的に,具体的に制御器に落とし込むことができ,実際に応用可能な制御理論を紹介します.
1 PID制御とは
2 システムの安定性理論
3 消散性と受動性の理論
4 LMIによる安定性とロバスト安定性解析
5 出力フィードバック制御
6 出力フィードバック制御器の最適化
7 古典的PID制御論
8 線形多変数システムのPID制御
9 線形多変数システムのP・SPR・D制御とP・SPR・D+I制御
10 PID制御器の最適化
11 アフィン非線形システムのPID制御
12 アフィン非線形システムのP・SPR・D制御とPI・SPR・D制御