本書は、木村達也著『宮地貫通伝 ―信念と気骨の明治人―』(平成30年9月15日発行)を電子版およびPOD版として、株式会社オーム社が出版者として発行するものです。原書は上製・カバー付きですが、POD版の場合には並製になります。また原書付録のCD-ROM内容は収録していません。
序文より
宮地貫道こと本名宮地利雄は、大正年間から昭和初期にかけて、上海に三十数年に亘って滞在して、上海を中心とする出版・報道界において活躍して、日中関係の方策に関する自己の信念を言論界・政界に唱道し、その後還暦を過ぎる頃から一転して南洋における棉花栽培を推進したという、極めて異色のある経歴の人生を送った人物である。しかしそれにも拘わらず、その業績の一側面が、限られた一部の研究者により注目されているのを除くと、その生涯の全貌は殆ど知られていない。つまり、「忘れられた明治人」とも言われている。 以下略。
-目次-
序文
宮地家の系譜
宮地利雄の青年時代
下田歌子との交流
上海作新社の活動
鈴木珪との結婚
海日日新聞の創刊
西田天香との再会
成民廬の建設
対支政策の唱道
「対支国策論」の出版
常夏の国への旅立ち
セレベス島での棉花栽培
国内での棉花栽培普及と教育活動
「棉作国策」の出版
戦後の活動
《参考一》満州事変・上海事変関連
年表と宮地貫道の足跡
《参考二》関連資料
《参考三》棉花の成熟
あとがき
著者略歴