切ない物語
90年代のぶ~けを代表する作家だった吉野さん。細く流麗な線で描かれるタッチと文学的なストーリーが魅力的でした。
代表作であるこちらは双子の兄と妹が愛し合ってるという設定がスキャンダラスでそこだけクローズアップされがちですが実際はヒロインの成長と自活の物語です。今振り返ると女性の社会進出が盛んに謳われていたいた時代を感じさせて面白いです。
自分のもとを離れてどんどん強く、魅力的になる妹(女)をどうしても認められない、成長できない兄(男)っていう図式も面白いです。最後が悲劇的だけどとても美しいお話です。