敗戦直後の日本文学へ警鐘を鳴らす評論集として大きな反響を呼んだ『1946文學的考察』等、外国文学への評論を纏めた一巻。
『1946文學的考察』は、マチネ・ポエティクの同志・中村真一郎と加藤周一の共著。敗戦直後の日本文学へ警鐘を鳴らす評論集として大きな反響を呼んだ。当巻では、福永が記した作品のみを収録。
また、『福永武彦作品 批評A』からは外国文学に関する評論、解説文16篇も収録。
さらに、学習院大学仏文科での講義録『二十世紀文学論』では、二十世紀の作家が二十世紀の西欧小説の企てとして類のない貴重な一冊であると同時に、福永文学のへの手引きともいえるものでもある。
翻訳作品としては「早春」(作・ヴァレリー・ラルボー)、「悪魔のソナタ」(作・ジェラール・ド・ネルヴァル)、「アンドレ・ジイド」(作・ロジェ・マルタン・デュガール)の3篇を収録。
附録として、福永武彦自筆ノート「世界文学の主流」、福永武彦自筆草稿「椋鳥通信 小引」等を収録。