目が覚めると廃校に閉じ込められていた、見ず知らずの男女。職種も年齢も様々で、共通点はただひとつ、「自分がなぜここにいるのかが分からない」ことだけ。困惑した彼らの元へ、無機質な校内放送はこう告げた。「校内からの脱出は禁止。」「脱出はできないが卒業はできる。」「卒業する方法は、子作りをすること。」理解が及ばないながらも、他に情報のない彼らはやがて子作りに明け暮れるように。毎日毎日、女性が孕むまで。しかし極限状態に置かれ精神的にも追いつめられた彼らの関係性は、徐々にこじれ始める。絶望する者、狂気に身を任せる者。やがて卒業を迎えた少女は、希望を抱いて踏み出した外の世界で、更なる絶望に直面するのだった。