あらすじかつてソクラテスは、アゴラの靴屋と問答することで彼の思想を練り上げた。アゴラは彼の「現場」だった。小田の思想は書物からだけではなく、「現場」と格闘することで編み上げる特徴をもつ。阪神大震災の体験は、著者の戦争体験をさらに深く思想化させた。1999年から5~6年間、著者が世界で、日本で直面した「現場」から紡ぎ出された言葉は、3・11後の混迷する今、新たな座標軸となって私達を鼓舞する。歴史から学び、「世の中の大勢にスンナリ身を任せない市民」となろう。