イタリア系富豪ロマーノ家当主・フェデリコの隠し子――五十嵐ルカには、昔から愛する相手がいる。それは遠い昔に「僕はルカのものだ」と迷いなく誓ってくれたジョシュアだ。
ジョシュアは常に人々の耳目を集めている。フェデリコが公式の場から身を退いている現在、世間がロマーノ家の内情を知る手段は限られていて、もっとも近道なのがルカの父の右腕であるロバート・マイルズと、その息子であるジョシュア・マイルズの言動を注視すること。ジョシュアはその美貌も相まって、否が応にも周囲の熱視線にさらされてしまう。
「凝視するの、やめてくれませんか」
「だったら、触っていい?」
ジョシュアが唯一、その視線を気にする相手はルカだけで……。
文庫『VIP はつ恋』の時間軸から、少しだけあとの話。
本編と併せて読むと深読みの楽しみが倍増する――4ヶ月連続短編、第3弾!!