ベストセラー漫画『ナニワ金融道』の作者であり、2003年に亡くなってからも、今でもカリスマとして多くの支持を集めている青木雄二氏。そんな青木雄二氏の漫画の原点ともいうべき作品を集めた作品集。『ナニワ金融道』連載直前の幻の投稿作となっている『彼岸と此岸の間で』や、金融漫画『現象形態と本質』、さらには、青木雄二氏がなくなってから発見された若かりし日の作品『鉄道』と『ある批評家』など全6作品を収録。ゼニにまつわる非情な世界や社会の矛盾、人間の欲望を鋭く描いた作品が多く、まさに青木哲学が凝縮されているのである。これこそが「青木雄二の真骨頂!」といえるのだ。また、各作品のあとには、青木雄二氏自身による各作品の解説や、その作品のテーマに関連した実用的なコラムも掲載。「ゼニと欲望」、すなわち人間の欲や現代社会に対する青木氏自身の思いを感じることができる一冊となっているのだ。