あらすじ村人と山の民を巻き込んだ混乱の果てに、叔母・真理の心は壊れ、父・捨吉は死んだ。すべては、好奇心からしきたりを破り、「あの世」に近づいたせいなのか。責任を感じ、「あの世」への思いを断ち切ろうとする杏の前に、再び和音が現れる。「この世」と「あの世」を繋ぐ、禁断の「武器」をたずさえて――。この物語で描くのは、山下和美が描く、日本という国への不安。
黄楽姫羅光通報4.0いろんな視点から描かれる世界観が素晴らしい。初めは読んでいくと、昔の日本のお話なのかな?と思ってしまいますが、徐々にそうではない事が明らかになっていきます。双子の杏とアンは、片方は普通に暮らし、片方は山に捨てられて育つ。村には怖い四つの大きな像が在り、夜になって出歩くと命を脅かされると皆が思っていた。当たり前の日常の中で、少しずつ違和感を覚えていく杏。そして、双子のアンとの出会いによって徐々にこの村の怪しいしきたりが明るみになっていく・・・読んだ方が面白さに納得できるはずです。2025/02/08いいね
モモさん通報5.0圧倒的な世界観圧倒的な世界観に魅せられて、一気に読んでしまいました。日本人なら、どこかで聞いたことのある昔話。子供の頃に不安に感じた部分を、作者の世界観で興味深く描かれています。続編が気になって仕方ない一冊。2018/07/15いいね(6)