裕福な秋庭家で育った中学2年生の涼子。彼女には生まれつき重度の心臓病があったが、両親と兄の愛に包まれて何不自由ない暮らしをしていた。
受験を控えたある日、兄の運転する車で母とともに教師の元を訪問した涼子は帰りの渋滞で玉突き事故にあってしまう。
怪我は軽く、輸血と数日の入院で済み安堵する両親。だが、医師から涼子の出生について衝撃的な事実を告げられる。
涼子と他の家族の血液型が合わず、実の子でない可能性が高いというのだ。
涼子に事実を知らせるわけにはいかない、しかし実の子がどこでなにをしているのか知りたい。葛藤する両親と兄。
そんな家族の様子に違和感を感じていた涼子もまた、ふとしたきっかけで事実をしってしまう。
今まで通りの生活を送ろうとするが、どこかぎこちなくなってしまった秋庭家。
心臓の手術が決まり不安を募らせた涼子は、兄に頼んで実の両親の顔を見に行く決意をする。
だが出かけた先で心臓の発作をおこし、その場で倒れてしまう。担ぎ込まれた家は、なんと実の両親の家であった。