東京―大阪間は全線電化されてはいたものの、電気機関車牽引の特急「つばめ」「はと」では7時間30分で走るのが限界であった。この時デビューした電車特急「こだま」は同区間を6時間50分で結び、大幅な時間短縮を実現し、のちに電車特急の隆盛やさらには東海道新幹線の成功など、まさに電車時代の到来を告げた画期的な列車の誕生であった。この改正ではさらに「ブルートレイン」と呼ばれた20系寝台客車も特急「あさかぜ」で運転を開始しており、昼も夜も近代的な車両が産声をあげた記念すべきダイヤ改正であった。なお、本書は各ページに針金跡が残っているが、当時の時刻表は現代のものと違い針金で綴じられていたためである。
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