【書籍説明】
徳川幕府の最大の支援者孝明天皇が崩御され、倒幕派はますます勢いづいた。
十五代将軍に就任した徳川慶喜は幕権の強化と幕威の回復に努めたが、時流の激変に応じるため、土佐の山内容堂と坂本龍馬の進言を受け入れ、大政奉還を決意する。
大政奉還により徳川政権の温存を図った。
新選組では、伊東甲子太郎が分派・独立して「御陵衛士」を設立した。
伊東を支援したのは薩摩藩だった。
御陵衛士に参加したのは、伊東の同志や門下が中心だったが、試衛館時代からの仲間である斎藤一と藤堂平助が混じっていた。
江戸っ子平助には、試衛館の仲間を裏切る理由があった。
無論、近藤勇も土方歳三も伊東一派の裏切りを激怒し、分派・独立を決して許さなかった。
一方、討幕を主張する長州藩と薩摩藩は、大政奉還を勧めた坂本龍馬を裏切り者と見做して報復を企てた。
また、大政奉還の真の意味を理解しない見廻組や新選組など幕臣達も、龍馬を憎み、命を狙った。
藤堂平助は、なぜ新選組を裏切ったのか?
龍馬暗殺の真犯人はだれか?
【目次】
分派独立
天皇毒殺
反幕・倒幕・討幕
大政奉還
脱隊不許
獅子身中の虫
鉄の掟
討幕派の焦燥
坂本龍馬
高台寺党
近江屋
龍馬暗殺
甲子太郎招待
七条油小路
裏切りの果て