忘れもしない去年のクリスマスイヴ、手ひどい失恋の直後でボロボロだった俺は、あのひとに拾われた。そしてお互いの冷えきった肌をあたためあいながら、あのひとはこう言ったんだ……。 「遊ぼうよ、おれと…おれも重いの苦手だからさ」 それ以来、その呪文のような言葉に縛られたまま、割り切った関係を続けてきた俺たちだけど、いつしかそれじゃあ、どうにも納得できない自分がいて――? 愛することに傷つき怯える男たちの葛藤と再生を、やさしく慈しむように…そして情感豊かかつノスタルジックに描き出し、通称“東京タワー・トリロジー”としてファンの間で至高の名作の呼び声高い表題シリーズ他、センシティブ・アルチザンの面目躍如、ハートにしみる感動満載で贈る、深井結己待望のドラマチック作品集!!