あらすじセタウシ岬灯台は最後の有人灯台――だった。最期の灯台守だった貞二(ていじ)の兄がなくなった今、灯台は自動化されてしまった。遺品の整理へと灯台に泊まりこんでいたところへ、兄の知り合いだと名乗る円(まどか)という青年が訪ねて来た。文通をしていたという円と兄。遺品を整理すると彼らのやりとりしていた手紙を発見する。社会にうまくかかわることの出来なかった兄の拠り所が、彼との文通にあることを知った貞二だが…。