20世紀的思考を乗り越え、21世紀哲学の開幕を告げた、画期の書。
デリダやウィトゲンシュタインによってかえって「謎」と化してしまった言語の本質を、現象学的方法によって取り戻す著者オリジナルの試み。
「原理」を提示し、認識の「普遍洞察性」(共通了解の普遍性)に近づいていくという哲学的思考のエッセンスは、こうして再興される!
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[目次]
1章 現代の反形而上学――『声と現象』のマニフェスト
(ヨーロッパ思想の自己克服/脱構築的マニフェスト/根源概念の禁止/エクリチュールと主体の死)
2章 デリダ的脱構築と懐疑論
(「純粋自我」の逆説/懐疑論の本質/差延と超越性)
3章 「現象学的」言語理論について
(形而上学の解体/言語ゲーム/「言語」の現象学/ハイデガーの言語意味論)
4章 エクリチュールと「作者の死」
(言語の信憑構造/言語の「意味」とは何か/エクリチュールの構造/文学テクストの本質)
5章 一般言語表象
(一般言語表象と言語の多義性/指示理論について)
6章 「意味」の現象学
(「意味」の存在論/「発語」の現象学/規則のパラドクス)
7章 「正義」のパラドクスと「否定神学」
(否定神学/正義のパラドクス/倫理の現象学)
終章 現代的「超越項」
(「語りえないもの」の複数性/現代的「超越項」について)
あとがき
学術文庫版へのあとがき