近年、世間がデジタル技術に対して抱く懸念は、パーソナルデータの利用に関するものが中心だった。しかし、企業が製品やサービス、意思決定のプロセスなどに人工知能(AI)を組み込むことが増えるにつれ、その関心はAIにまつわる問題へと移ってきている。AIアルゴリズムがどのようにデータを活用するのかといった点に懸念が生まれ、規制強化の動きが進みつつあるのだ。本書では、規制強化に備え、企業がAIを消費者にとって安全で信頼できるものにする際に直面する、3つの課題を論じる。さらに、経営層がAI活用のリスクに対処するのに役立つフレームワークを提示する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2022年1月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。