王室の領地、タンポポ平の花守用水に新しく17の橋がかけられることになり、シルバー王妃は、その下見をかねて、お花見をすることにしました。キラップ女史やアラエッサたちをさそって、ひとりがひとつずつ、心があたたかくなるような話を考えてくるように伝えたのですが……。
●わたしは、ゴールデン国王。じつは、こんどの花守用水に橋をかけるという話に、のり気ではなかった。というのも、先々代の国王がよまれた俳句、
橋無きをしりつつすすむ春の土手
(橋がないのはわかっているから、どこかでひきかえさなくてはならないが、つい足がすすんでしまうことだ、うららかな春の土手は)
にえんりょしていたのだ。
ところが、カメレオン総理たちがちえをしぼったという、橋の名を見て、わたしは、これならよいといった。
――なぜだか、わかるかな? たのしいお話をききながら、17の橋をわたって、そのなぞをといてごらん。