この子はあなたの子。でも、それは言えない――言えばきっと、奪われてしまうから。
交際中の恋人に、やっと純潔を捧げる覚悟ができたモーガンは、金髪美女をベッドに連れ込む彼を見てショックを受ける。隣室に駆け込むと、そこには彼の兄コンスタンティンが。ギリシア神のように逞しい美貌の彼こそ、本当は出会った瞬間、惹かれるものを感じていた相手。モーガンは誘われるまま、魔法にかかったようにコンスタンティンに純潔を捧げてしまった。その翌朝、不幸にも恋人が自動車事故により帰らぬ人となる。5カ月後、モーガンは膨らみかけたお腹を抱え途方に暮れていた。コンスタンティンに打ち明けなくては。子供の父親はあなただと。だが彼は冷然と言った。「僕の子であるはずがない」
■二人が清い関係だったとは知らないヒーローは、ヒロインが宿したのは弟の子と信じ込み、名目だけの結婚を迫ります。ギリシア富豪との身分違いの愛に憧れたウエイトレスの一夜の夢――はたして儚く散ってしまう運命なのでしょうか? 切ない愛なき結婚物語!