イノベーションの重要性は広く認識され、どの企業も膨大な時間と資金を費やしてマネジメントしているものの、十分な成果は上がっていない。長年イノベーションの研究に携わってきた筆者は、問題の根源はイノベーション戦略が欠如しているからだと指摘する。ただし、このイノベーション戦略の立案に万人向けの方法があるわけではない。個々の企業の事業戦略や経営資源を考慮しつつ、構築していくものなのだ。戦略策定に際してどのようなアプローチを取ればよいのか、これまでの調査研究からの知見に基づき、論じている。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2022年1月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。