職場に存在する人種差別や偏見に対して、組織はさまざまな手段を講じて是正に取り組んでいる。特に、無意識バイアスに対処する研修、「アンコンシャスバイアス・トレーニング」は、その中心的な役割を担ってきた。だが、従来のアプローチには致命的欠陥がある。バイアスを自覚できても、軽減につながらないのだ。無意識バイアスを克服するには、従業員が実際に行動を改め、どれだけ改善できたか進捗を追跡することが欠かせない。本書では、アンコンシャスバイアス・トレーニングの構成要素について論じ、組織がバイアスを軽減するという目標を達成するための具体的な方法を紹介する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2021年12月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。