【内容紹介・目次・著者略歴】
「マタイ福音書」、グノーシス、フィロン、オリゲネス、バシレイオス、ユスティヌスなどを補助線に、古代のキリスト教思想を探る試み。
【目次】
はしがき
文献略号
序論
第一部 基礎的概念の成立
第一章 初期キリスト教における「マタイによる福音書」七・七の解釈
第二章 アレクサンドリアのフィロンの「探求と発見」論
第二部 ユスティノスと探求の問題
第三章 「求道」の問題
第四章 探求とロゴス
第五章 「期待」の思想
第三部 古代キリスト教とその周辺における探求の諸相
第六章 探求と好奇心──フィロン・「使徒行伝」・アプレイウスを中心に
第七章 探求としての「キリスト教理解」──オリゲネス『ケルソス駁論』三・―二
第八章 探求と形成──バシレイオスの場合
第四部 神と探求
第九章 アレクサンドリアのフィロンにおける能動と受動の問題──《ra avteeovbs》の概念を中心に
第一〇章 「はたらきをはたらく神」(Deus operans operari)──「ビリピ人への手紙」二・一三の解釈序説
あとがき
水垣 渉
1935年生まれ。キリスト教学者。京都大学名誉教授。京都大学文学部哲学科基督教学専攻卒業、同大学院博士課程単位取得満期退学。文学博士。
著書に、『宗教的探求の問題 古代キリスト教思想序説』『キリスト論論争史』(共編)など、
訳書に、ブーバー『善悪の諸像 ブーバー著作集 第5』トーマス・F.トランス『科学としての神学の基礎』(共訳)H.クラフト『キリスト教教父事典』(共監修)などがある。