【内容紹介・目次・著者略歴】
歴史の意味という形而上的な世界秘密に属する問題を考察した「歴史と現在」、敗戦による深い混迷にさいして、ドイツ史の光と影を批判的に検討した「ドイツ史の邪路か?」をはじ め、ドイツ史学思想の伝統に立つ巨匠が、歴史的感覚と歴史の意味の相関的把握に、歴史主義が生み出した種々の病的状態の克服の鍵をもとめた論考七編。
【目次】
訳者のまえがき
原著初版への序言
原著第五版への序言
一 歴史と現在
二 ランケの政治問答
三 ドロイゼンの史学論
四 十八世紀の古典主義・ロマン主義・歴史的思考
五 シラーの『散策』
六 歴史主義およびシュライエルマッヘルの個体性思想の成立史のために
七 ドイツ史の邪路か?
訳注
訳者のあとがき
マイネッケ、F
1862~1954年。ドイツの歴史学者。シュトラスブルク大学教授。ベルリン大学、ボン大学に学ぶ。
著書に、『ドイツの悲劇 考察と回想』『近代史における国家理性の理念』『歴史主義の成立(上下)』『近代史における国家理性の理念』『世界市民主義と国民国家 ドイツ国民国家発生の研究』『歴史的感覚と歴史の意味』『ランケとブルクハルト』などがある。