マーケティングテクノロジー、通称「マーテック」は広く普及し、欠かせないものとなった。顧客情報を収集、保存、統合してアルゴリズムで解析するマーテックは、マーケターの業務効率を大幅に高め、すでに広告、コンテンツマーケティング、営業管理、商取引に革命をもたらしている。しかしその一方で、マーテックを導入したにもかかわらず、活用されずに、機能不全に陥っている企業も多く存在する。本書では、まずデータのため込みとシャイニー・ニュー・オブジェクト症候群という2つの落とし穴を説明する。そのうえで、「マーケティングテクノロジー・スタック」(データとベンダーソリューションの組み合わせ)を機能させるための戦略的アプローチを提示する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2021年9月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。