多くの企業が新規採用者を迎え入れて定着させるオンボーディングに力を注ぐ一方で、退職する従業員を送り出すオフボーディングに関して積極的に取り組む企業は数少ない。だが、退職管理のプロセスを間違えば、企業にとって大きな損失になる。なぜならば、退職者が将来、自社の顧客やサプライヤーに変わったり、ニーズに合った優秀な人材を紹介してくれたり、あるいはブーメラン社員として再雇用されて力を発揮してくれたりする可能性を閉ざしてしまうからだ。本書では、適切なオフボーディングプログラムを通じて、長期的価値を創出するための具体的なアプローチを論じる。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2021年9月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。