あらすじジェンダーや人種、民族に対するバイアスによる不平等に対処しようと、企業組織はさまざまな取り組みを行っている。しかし、より深刻な影響があるにもかかわらず、触れられずにいるものがある。社会階層の格差だ。下位層出身者は高い能力を持っていても、生まれ育った環境によって学校や企業で成功するために必要な文化資本が少ないために、就職や昇進の機会を逸することが多い。それは当事者にとっても組織にとっても大きな損失になると筆者は指摘する。本書では、社会階層による不利益がなぜ生じるのか、その原因と結果を探ったうえで、不平等の是正に役立つ介入策を論じる。 *『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2021年9月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。