卒園を迎える幼稚園の子どもたちを、1人1人の個性を大切に、だれもが主役になれるんだよ、というメッセージをこめて描きます。
・作/さこももみさんからのメッセージ
『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』という、ロバート・フルガム(アメリカの作家・哲学者)の著書があります。わたしの子どもたちが3年間を過ごした幼稚園は、まさに毎日がその実践でした。子どもたちは自発的な「遊び」の中からたくさんのことを学びました。
仲間や大人から、ありのままの自分を受け入れられた幼い日々。この太くてあたたかく強い人生の根っこは、やがて強い雨風にも耐えてぐんぐんと枝葉をのばし、花を咲かせ、自分以外のものにも実を分け与える、そんな心を育んでくれたと、わたしは今でも信じています。
「小学校に行ったらがんばらなくちゃ! なんて思わなくていい。みんなは初めての小学校へ行くだけで、十分がんばっているんだから。」
卒園式の日、これが先生方から子どもたちへ贈られた言葉でした。子どもたちのすぐそばで、ひとりひとりを本当に理解し、愛してくださった先生方の存在に、改めて感謝した瞬間でした。
卒園を迎えられた読者の皆様にも、この言葉と気持ちを伝えたいと思いながら絵本を描きました。ご卒園、おめでとうございます。
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