2020年のマッキンゼー賞は、「ダイバーシティが企業にもたらす真の利益」(DHBR2021年3月号に翻訳掲載)に与えられたが、ここで説かれたダイバーシティの「学習と有効性のパラダイム」は、HBR1996年9-10月号で発表された本書で最初に紹介されたものであった。当時の日本は、ダイバーシティについてそれほど関心が持たれていなかったが、この概念が普及しつつある現在、ダイバーシティ本来の意味を問い直し、その恩恵を享受するために必要な考え方が論じられている本書は、とても意味あるものではないだろうか。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2021年7月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。