【内容紹介・目次・著者略歴】
清代を素材に伝統中国における裁判のあり方を追及し、それを通してこの社会における法とは何であったかを探り出した労作。
【目次より】
序
例言
第一 清朝時代の刑事裁判ーーその行政的性格。若干の沿革的考察を含めて
緒言
中国史の時代区分/「刑事」裁判の定義/その基本的性格
第一節 裁判機構
第二節 裁判手続上の二三の問題点
第三節 裁判の準則としての法
結語
第二 刑案に現われた宗族の私的制裁としての殺害──国法のそれへの対処
第三 判決の確定力観念の不存在──とくに民事裁判の実態
第一節 裁判の表現形式――批・諭・遵結
第二節 裁判の更正可能性
第三節 総括的考察
第四 民事的法源の概括的検討ーー情・理・法
第五 法源としての経義と礼、および慣習
第一節 経義と礼
第二節 慣習
附録 唐律における共犯
一 緒言
二 通則的規定
三 謀殺、盗犯、殴傷・致死についての個別規定
四 われわれの刑法理論との対応関係
清代判牘目録
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滋賀 秀三
1921 2008年。法学者(東洋法制史)。東京大学名誉教授。東京帝国大学卒。法学博士。
著書に、『中国家族法論』『中国家族法の原理』『清代中国の法と裁判』『中国法制史』(編著)『中国法制史論集』『続・清代中国の法と裁判』など、
訳書に、国際社会問題研究協会編『社会綱領』(共訳)などがある。