【内容紹介・目次・著者略歴】
西洋のゲーテの神秘思想から、中国の老子、インドの『ギーター』、仏陀の『スッタニパータ』を読み解き、古今東西の神秘思想を読解する。
【目次より】
献呈のことば
目次
第一章 ゲーテにおける神秘主義の近代的メタモルフォーゼ(変形)
序論
一 ゲーテ自身が語っている彼の神秘の体験について(『詩と真実』より)
二 ゲーテに現われた神秘主義の諸相
三 ゲーテによる神秘主義の近代化
四 成長する生命の樹 変身変化の術
五 ゲーテの芸術の秘密と言葉の不思議について
六 青春回帰と根源復帰の秘密について
七 女人神秘主義
八 神秘劇(ミステリウム)としての『ファウスト』
第二章 神秘主義者としての老子の新解釈
序論
一 老子が神秘家であることの証明
二 東洋的神秘主義における意識の下降性
三 神秘主義と政治
四 政治における道の効用と無の展開
五 老子の人物像
第三章 ヒマラヤの声 「バガヴァッド・ギーター」制作の秘密とその現代的意義
序論
一 アルジュナの存在状況と精神構造
二 声(幻聴)の問題
三 「ギーター」における神秘主義
四 「ギーター」に現われた神
五 「ギーター」において現代に生きるもの
第四章 仏陀の悟りと神秘主義 『スッタニパータ』を中心として
一 再び生れてこないために
二 仏教における純内面主義の神秘道
三 清浄行
四 慈悲行
五 不可知論的神秘主義(立場なき立場)
六 滅(時間停止)
七 仏教的聖の形成(歴史的仏陀の神秘的変容)
むすび
一 定義
二 形態学
三 近代神秘主義における冒険性と実験精神
四 カオスとポラリティの近代的性格
五 神秘主義におけるモダニズムの問題
六 現代における神秘主義の機能
未来へのプレリュード
後記
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山縣 三千雄
1914年生まれ。東京大学卒業。著書に、『アメリカ文明 そのグローバル化』『モンテスキューの政治・法思想』『塔と人間』『シェイクスピア 透明人間と鏡の世界』『神秘家と神秘思想』『日本人と思想』『ダンテ 創造と人間形成』『人間 幻像と世界』などがある。