【内容紹介・目次・著者略歴】
唐と日本の密教史・密教学の膨大な研究成果を踏まえて、天台宗における密教である台密を、テキストに即して考察した研究成果。
【目次より】
序
緒言
一 台密研究の問題点
二 本論の構成
第一編 台密の基礎的諸問題
第一章 古雑密と陀羅尼
一 古雑密について 二 陀羅尼と呪と三昧
第二章 天台における「秘密」義
一 「秘密」の語義とその不妄授 二 化儀の秘密 三 経論疏における「秘密」義
第三章 五大院安然における「秘密」義
一 「秘密」の六義 二 その解釈 三 法体微密と本覚讚 など
第四章 阿字本不生と法身説法
一 純密における阿字本不生 二 六朝以降の阿字説 三 天台における阿字本不生 など
第五章 四種三昧と密敦
一 序言 二 智顕における四種三昧 三 唐以後における懺法と密敦 など
第六章 佛頂系の密数
一 序言 二 佛頂系の経典・儀軌 三 佛頂輪王について など
第七章 純密と雑密
一 問題の所在 二 純密と雑密の区分 三 三学録における分類 など
第二篇 三部の密数とその形成
第一章 伝教大師最澄と密経
一 序言 二 入唐将来の密数 三 三部三昧耶の印信 など
〇 大悲胎蔵
第二章 大日義義釈と天台義
一 序言 二 字輪観について 三 阿字の旋轉 など
第三章 胎蔵界の念誦儀軌と曼荼羅
一 序言 二 略儀軌の諸問題 三 廣儀軌の伝承と曼荼羅 など
〇 金剛界
第四章 金剛頂経とその註疏
一 金剛頂経の伝承と註解 二 数王経と略出経の異本 三 金剛頂略出経の検討 など
第五章 金剛界の儀軌
一 円仁と金剛界記 二 円珍と金剛喩伽記 三 安然と金剛界対受記
第六章 金剛界曼荼羅の様態と諸説
一 序言 二 対受記における四玄印説 三 円珍の説 など
〇 蘇悉地
第七章 蘇悉地の源流と展開
一 蘇悉地の源流 二 蘇悉地の形成 三 慈円の佛眼信仰 など
第八章 東密における蘇悉地
一 序言 二 三部の伝承説 三 印信をめぐる諸問題
※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
三崎 良周
1921-2010年。仏教学者。天台宗の僧侶。早稲田大学名誉教授。
早稲田大学文学部卒。文学博士。
著書に、『台密の研究』『密教と神祇思想』『台密の理論と実践』など、
編・校注書に、『仏教思想とその展開 日本・中国』(編)『新国訳大蔵経 密教部 2 蘇悉地経・蘇婆呼童子経・十一面神呪心経』(共校注)などがある。