【内容紹介・目次・著者略歴】
20世紀最大の哲学者は、予言者なのか? 虚無主義者なのか? ハイデッガーの思想を俯瞰して、その思想の最奥部へと分け入る。
【目次より】
第一章 ハイデッガーはニヒリストか
一 存在の森
二 「形而上學とは何か」への回想
三 「存在と時間」から「時間と存在」へ
四 〈世界の夜〉と被投性
五 〈死への自由〉から〈開存〉の自由へ
六 〈存在の光〉と〈開け〉
七 避けらるべき三つの解釈
八 真理の本質は〈不・真理〉である
九 真理の本質は〈根源的な闘争〉である
十 〈存在〉と〈無〉
第二章 豫言者ハイデッガー
一 三つの問題
二 キェルケゴール的とニーチェ的
三 〈世界の夜の時代〉或ひは〈世界像の時代〉
四 〈存在の歴史〉の立場
五 〈存在の歴史〉は〈存在忘却〉と共に始まる
六 言葉は〈存在の家〉である
七 豫言者・詩人・人間
八 豫言者ハイデッガー
九 詩は歴史を支へる地盤である
第三章 ハイデッガーの〈祝福〉
一 〈人は存在の近きに住む〉
二 〈祝福の次元〉
三 〈存在の声〉と〈存在への畏敬〉
補遺第一 ハイデッガーの「帰向」と西田哲學
一 〈存在〉と絶対無
二 〈存在の思惟〉と思考法の転回
三 〈止まるもの〉と〈流れるもの〉
四 逆対応と〈逆投〉
補遺第二 ハイデッガー関係の二著作について
一 『実存と存在』について
二 『存在の問題』について
あと書
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高坂 正顕
1900~1969年。哲学者。文学博士。専門は、カント哲学。京都学派の一人。西谷啓治、高山岩男、鈴木成高と共に「京都学派四天王」と呼ばれる。著書に、『高坂正顕著作集』(全8巻)『西洋哲学史』『哲学は何のために』『西田幾多郎先生の追憶』など多数。