【内容紹介・目次・著者略歴】
財政・市場・貨幣 国家の経済活動を重視する立場から、当時の貨幣流通の実態を実証的に分析し、市場と国家の関係を明らかにする。
【目次より】
図表一覧
序論 中国貨幣経済論序説
緒言
一 自然経済・貨幣経済の捉え方に関する諸学説
二 中国経済史における貨幣経済をどう捉えるか
小結
第一部 宋代の国家と市場
第一章 北宋の財政と貨幣経済
緒言
一 複合単位と北宋財政
二 北宋財政と全国的流通
三 新法期の貨幣財政
小結
付表
第二章 北宋の都市市場と国家 市易法
緒言
一 市易条文の内容 市易法の本旨
二 市易三法の成立と変遷
三 市易法の性格変化と廃止
小結
第三章 宋代の商工業者の組織化 行
緒言
一 免行法施行の前提 宋初の行役
二 免行法と行
三 南宋の行 免行銭廃止後の行
四 同業組織としての行
小結
第四章 宋元時代の牙人と国家の市場政策
緒言
一 牙人の機能
二 宋朝と牙人
三 元代の牙人
四 元朝の市場政策
小結
第二部 宋代貨幣論
第一章 唐宋時代の短陌と貨幣経済の特質
緒言
一 国家財政に関わる短陌 省陌
二 銅銭と紙幣の交換レートとしての短陌
三 商品流通と短陌
四 短陌対策の変遷
小結
第二章 唐宋時代における銅銭の私鋳
緒言
一 鋳造貨幣の生産費
二 唐五代の私鋳銭
三 宋代の私鋳銭
小結
第三章 宋代陜西・河東の鉄銭問題
緒言
一 陜西の鉄銭
二 河東の鉄銭
小結
第四章 宋代四川の鉄銭問題
緒言
一 宋初の通貨問題
二 新法期以後の鉄銭事情
三 鉄銭の私鋳問題
小結
第五章 宋代の価格と市場
緒言
一 市価の変動と地域差
二 宋代価格の特性
小結
終章 貨幣経済の時期区分
緒言
一 非統一的貨幣経済の時代
二 統一的貨幣経済の時代
結語
あとがき
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宮澤 知之
1952年生まれ。歴史学者。佛教大学歴史学部歴史学科教授。
京都大学文学部史学科卒業、同大学院文学研究科博士後期課程退学。文学博士。専門は、中国の財政史と貨幣史。
著書に、『宋代中国の国家と経済』『佛教大学鷹陵文化叢書16 中国銅銭の世界』などがある。