【内容紹介・目次・著者略歴】
ヘーゲル論理学=形而上学研究をイェーナ中期の論理学にまで進め、ヘーゲルの論理思想の背景を明らかにするべく、ヘーゲルとフィヒテ、シェリング等との関係を究明、ヘーゲル論理学の現代的意味について考察する。
【目次より】
凡例
略記号表
序説
I ヘーゲル論理学解釈の問題
II 研究史の概観
III 本書の視点と構成
第一章 ヘーゲルの形而上学構想の成立
第一節 存在と反省
I 合一と愛
II 生と反省
III 理念と思弁的反省
第二節 生・反省・理念
I ヘーゲル形而上学と「理念」
II 初期ヘーゲルにおける「理念」と「生」
第二章 シェリング・ヘルダーリン・ヘーゲル
第一節 チュービンゲン・シュティフトにおけるシェリング
I チュービンゲン・シュティフトにおける神学的問題状況
II 初期シェリングの神話論と哲学形成
第二節 シェリングとヘーゲルにおける「カントの完成」(一七九二~九六年)
I チュービンゲンにおけるシェリングとヘーゲル
II シェリングにおける「カントの完成」
III ヘーゲルにおける「カントの完成」
第三節 意識と根拠 シェリング・ヘルダーリン・ヘーゲルにおける反省批判
I シェリングにおける反省批判
II ヘルダーリンにおける反省批判
III ヘーゲルにおける反省批判
IV まとめ
第三章 ヘーゲル論理思想の背景
第一節 「真理の論理学」の展開
I 「認識の論理学的性格」をめぐる論議
II 論理学の哲学的基礎づけに対するヘーゲルの態度
第二節 「カテゴリーの演繹」の変奏 ヘーゲルの内なるフィヒテ
I ヘーゲルの内なるフィヒテ
II 初期ヘーゲルの絶対者理解
III フィヒテとヘーゲルにおける関係の存在論
第三節 シェリングのカテゴリー論とヘーゲル論理学
I 初期シェリングのカテゴリー論
II 関係の諸カテゴリーによる客観の成立
III シェリングのカテゴリー論のヘーゲルによる批判的継承
第四章 関係・イデアリスムス・認識 イェーナ論理学の対象と原理について
I 関係概念
II イデアリスムスと弁証法
III 認識の理念
第五章 ラッセルのヘーゲル批判について
I 主語 述語形式の問題
II 内的関係と一元論の問題
III 関係としての存在
付論I カントの形而上学にかんする若干の考察
付論II 「イェーナ・プログラム」の成果について
あとがき
欧文要旨
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久保 陽一
1943年生まれ。哲学者、駒澤大学名誉教授。東京大学文学部哲学科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。
著書に『初期ヘーゲル哲学研究 合一哲学の成立と展開』『ヘーゲル論理学の基底 反省批判と関係の存在論』『ドイツ観念論への招待』『生と認識 超越論的観念論の展開』などがある。