【内容紹介・目次・著者略歴】
大土地所有形態と佃戸制のあり方に地域差の視点を導入して再検討を試み、宋代以降強大化した専制支配権力の歴史的性格を跡づけた雄篇。
【目次より】
まえがき
第一篇 宋代土地所有制と専制支配
I 宋代土地所有制にみられる二つの型 先進と辺境
II 宋代の地客
III 宋代の雇傭人と奴婢
IV 宋代農家経営と営運
V 宋代地主制と公権力
VI 宋代の官田と形勢戸
VII 宋代官僚と商業行為
VIII 宋代の県尉 土地問題に関連して
IX 宋代都市の戸等制
第二篇 宋元史諸論
I 南宋期家産分割における女承分について
II 宋代の女戸
III 元代女子の財産継承
IV 元朝治下中国農村社会における回民
第三篇 宋元史研究の動向
I 宮崎史学と近世論
II 周藤吉之著『唐宋社会経済史研究』
III 宋代佃戸制の再検討 最近の草野靖氏の見解をめぐって
IV 草野靖著『中国の地主経済 分種制』
V 吉岡義信著『宋代黄河史研究』
VI 中国史研究会編『中国史像の再構成 国家と農民』
VII 谷川道雄著『中国中世社会と共同体』
VIII 愛宕松男著『東洋史学論集』第四巻 元朝史
IX 一九五〇年代の中国における宋代土地制度研究 華山「関于宋代的客戸問題」を中心として
X 一九七〇年代の中国における王安石評価をめぐって
XI 一九七〇年代の中国における宋代農民戦争研究 方臘起義を中心として
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柳田 節子
1921~2006年。中国史学者。元学習院大学教授。東京帝国大学文学部東洋史学科卒。専門は、宋・元時代。
著書に、『宋元郷村制の研究』『宋元社会経済史研究』『宋代庶民の女たち』などがある。