【内容紹介・目次・著者略歴】
儒教・道教・仏教の三者が織りなす中国思想の流れを著者30年の研究により集大成した成果。木村中国学の全貌を明らかにする。
【目次より】
論語と孔門 雑考I
一 論語における孔子に対する称呼 子・孔子・夫子・仲尼・君子
二 論語に見える徳目の系統 特にその原点としての〈仁〉について
三 論語に現われた信の概念について
四 論語に見える徳の諸相について
五 子貢について
六 子路についての管見
七 顔淵について
八 孔門の若き秀オたち 子游・子夏・子張・曾子について
荀子より礼記まで 雑考II
一 読荀子二則 書誌學的〓記
二 前漢における礼學の伝受について
三 礼記の大學篇について
附録一 大學と中庸
附録二 ジッテと朱子の學
老荘と道教 雑考III
一 荘子妄言一則 荘子の書の変遷から見た内篇と外・雑篇との関係について
二 荘子の巵言
三 荘周説話を通じて見た荘周の死生観
四 道教と中國の思想
五 馬王堆出土の帛書老子について
中國佛教の周邊 雑考IV
一 老荘の無と佛教の空とについて
二 中國中世思想史上における廬山
三 寒山詩について
四 中國における哲人の詩について 詩と偈との関係より見ての断想
比較思想の試み 提唱V
一 中國思想史學の対象について
二 中國における世界観・人生観
三 中國哲學における中庸思想
あとがき
掲載書誌一覧
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木村 英一
1906-1981。中国哲学研究者。大阪大学名誉教授。京都帝国大学文学部支那哲学史卒。文学博士。
著書に、『法家思想の研究』『中国民衆の思想と文化』『中国的実在観の研究』『老子の新研究』『孔子と論語』『中国哲学の探究』など、
訳書に、『世界の大思想 第2期 第1 老子』(共訳)『中国古典文学大系 3 論語』(共訳)『論語 全訳注』『老子』などがある。