【内容紹介・目次・著者略歴】
職階制の成立を中心に 16世紀に成立する正教授職=職階制と随伴現象を解明、中世から現代に至る大学の歴史を初めて統一的に示す。
【目次より】
まえがき
序章
第一節 基本的問題意識
第二節 先行研究の検討
第三節 本書の方法、構成と概要、本研究の性格
第一章 中世大学の教師と運営機関
第一節 中世大学における学位と教授内容 ヴィーン大学の事例
第二節 中世大学における教師の種類(有給教師と無給教師)と講義との対応関係
第三節 大学教師にたいする経済的援助の形態
第四節 聴講料
第五節 大学教師への道と任命方法
第六節 中世大学の意思決定・運営機関とその構成
第七節 中世大学における教師の序列
第八節 中世ドイツ大学におけるカンツラーと事務職員
第九節 ドイツ大学の構造的二重性
第二章 一六世紀における教授職をめぐる各大学の動向 個別大学史的考察
第一節 ヴィーン
第二節 ハイデルベルク
第三節 インゴルシュタット
第四節 テュービンゲン
第五節 ヴィッテンベルク
第六節 マールブルク
第七節 ヘルムシュテット
第八節 ヴュルツブルク
第三章 正教授職の成立とその随伴現象
第一節 正教授職の成立
第二節 正教授職成立の随伴現象
第三節 寡頭的組織の成立とその特性
第四節 教授職からみたドイツ大学の特徴
第四章 宗教改革期における大学をめぐる状況
第一節 大学教師の独身制の崩壊
第二節 俸給の性格
第三節 授業の形態と学生生活
第四節 教養学部の名称、講義目録、学位
第五節 大学の予備教育機関
第六節 カンツラーと事務職員
第七節 領邦国家による査察
第八節 ドイツ大学史における一六世紀の位置
第五章 大学教師の職階制の歴史的展開とその影響
第一節 一七世紀の「私的教師」をめぐる状況
第二節 職階制成立の影響
第三節 職階制からみた時代区分
終章 ドイツ大学の歴史的性格 「公」と「私」のアスペクトから
序 本章のねらい
第一節 先行研究による性格規定
第二節 大学内部における公と私
第三節 大学と国家との歴史的関係
結語
あとがき
ドイツ大学の発展地図
ドイツ大学史年表
ドイツ語要約
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別府 昭郎
1945年生まれ。教育学者。明治大学元教授。広島大学教育学部教育学科卒業、同大学院教育学研究科博士課程単位修得退学。博士(教育学)。専門は、ドイツの大学史。
著書に、『ドイツにおける大学教授の誕生 職階制の成立を中心に』
『明治大学の誕生 創設の志と岸本辰雄』『学校教師になる』『大学教授の職業倫理』『近代大学の揺籃 一八世紀ドイツ大学史研究』『ドイツの教育』(共編著)『大学史をつくる 沿革史編纂必携』(共編著)『大学の指導法 学生の自己発見のために』(共編)『〈大学〉再考 概念の受容と展開』(編)などがある。