【内容紹介・目次・著者略歴】
一部「孔子伝の形成」、第二部「孟子の遊説生活」、第三部「墨家の集団とその思想」、第四部「古代の思想」の四部から成る。著者は伝統的な中国哲学研究の方法を批判し、津田、武内両博士の文献批判を継承発展させ、中国での戦争体験を踏まえて、中国古代思想とその思想家群像を生き生きと復元した。故渡辺教授の生涯にわたる主要な業績を編んだ遺著。
【目次より】
凡例
第一部 孔子伝の形成
自序
第一編 『史記』孔子世家の構成と主題
第二編 孔子説話の思想史的研究
第一章 仕官の説話
一 夾谷の会 二 少正卯 三 去魯
第二章 遍歴の説話
一 天下周遊の構造 二 遭難 三 陳蔡の間
第三章 弟子の説話
一 はしがき 二 孔子の学園 三 個個の弟子説話 四 むすび
第四章 著作の説話
一 春秋著作説話の原形 二 前漢時代における春秋著作説話 三 諸経の編集
第五章 周辺の説話
一 祖先 二 叛臣 三 道家的孔子像の成立
第三編 孔子伝の形成
第二部 孟子の遊説生活
第一章 戦国的儒家の遍歴生活
一 まえがき 二 王道講説者の思想・感情と生活様式 三 王道講説者の行動と話術 四 あとがき
第二章 戦国時代における「客」の生態 「戦国的儒家の生活構造」第三章
第三章 暴君と王道講説者 孟子の遊説生活の一側面
〔附編〕『孟子』解説
第一章 日本における『孟子』 回顧と展望
第二章 孟子
一 生いたち 二 思想 三 遍歴 四 著作
附録 参考文献について
第三部 墨家の集団とその思想
第一編 原典批判
第一章 墨家の兵技巧書について
第二章 『墨子』諸篇の著作年代
一 序言 二 十論二十三篇 三 十論以外の諸篇 四 結言
第二編 墨家の集団とその思想
第一章 墨家の集団とその思想
一 序言 二 墨家行動略史 三 墨家集団の組織と事業 四 墨家思想の展開 五 結言
第二章 墨家の守禦した城邑について
〔附編〕 墨家思想
一 本質 二 歴史的概観 三 墨子と三墨
第四部 古代の思想
一 思想の誕生 二 倫理説の基礎づけ 孔子とその学派 三 博愛平等主義 墨子とその学派 四 仁義の理想 孟子 五 知識についての反省 論理派または名家 六 真実の探求 道家 七 自然哲学の擡頭 陰陽家・『易』など 八 古代哲学の集成 荀子 九 人間支配の実践理論 韓非 十 秦から漢初ヘ 雑家・学庸・『孝経』など
あとがき
論著目録
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渡辺 卓
1912-1971年。元お茶の水女子大学教授。中国古代思想研究者。