【内容紹介・目次・著者略歴】
心理や文化という生きた現実的人間を前提に人間と経済のダイナミズムを解明、新しい経済理論の創造を目指した画期的業績。
【目次より】
はじめに
序章 新しいパラダイムをめざして
第I部 経済の変化と人間の内面世界における可変性
第1章 フラクタル社会の構造と変化
1 経済的「マシン」論からの脱却
2 フラクタル社会の基本モデル
3 現実世界と内面世界の相互依存的変化
第2章 「持つ様式」から「ある様式」へ 内面世界における可変性の例証(1)
1 進歩史観の終焉と「疎外された社会」
2 「持つ様式」から「ある様式」へ
3 「新しい人問社会」への改革
第3章 「清貧」の思想と「遊び」の哲学 内面世界における可変性の例証(2)
1 忘れられた「清貧の生きかた」
2 「遊び」の哲学と自己実現
3 人間を「マシン」と見る侮蔑的価値観を超えて
第II部 フラクタル社会のダイナミズムと可能性
第4章 ポリモルフィック・システムとしての経済
1 フラクタル化と「場の情報」
2 意味解釈システムの崩壊
3 ハードの危機とソフトの危機
第5章 意味解釈システムと自己超越プログラム
1 情報圧縮と無意識化された深層世界
2 自己超越プログラムの発動
3 「超・意味の体系」としての文化
第6章 経済のグローバル化と意味の体系の対立
1 グローバル化と内面世界の構造変化
2 情報場の変化と深層世界の「意識化」
3 技術的同質化と意味体系の対立
第7章 意味を革新する創造的社会をめざして
1 主体性の回復と内面的世界の豊かさ
2 主体性と社会システム
3 意味を革新する創造的社会をめざして
第III部 フラクタル社会の経済学:その論理と意義
第8章 新たなる論理と哲学
1 理論的前提としての人間観
2 社会科学の「豊かさ」
3 経済と文化を見る新たな視点
第9章 関連する諸研究
1 非営利セクターの経済学について 新古典脈アプローチの困難性を考えるために
2 センの『福祉の経済学』について フラクタル社会の「望ましさ」を考えるために
3 日本型システム論について 主体性のダイナミズムを考えるために
要約
参考文献
※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
中込 正樹
1950年生まれ。経済学者。青山学院大学経済学部教授。東京大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(東京大学)。専門は、行動経済学。
著書に、『意味と人間知性の民俗認知経済学』『経済学の新しい認知科学的基礎』 『事業再生のマクロ経済学』 『意味世界のマクロ経済学』 『フラクタル社会の経済学』 『都市と地域の経済理論』『不均衡理論と経済政策』などがある。