【書籍説明】
本書は、両親との信頼関係を満足に築くことができなかった20~30代の方々に向けて書く。
「信じてほしかったのに、信じてくれなかった」という両親との間で安心という満足を培えなかった方々は実はすごくいるのではないかと思う。
「安心」を最初にいただく大本は、大抵、両親からである。
家族ガチャでハズレくじとまでは言わないけど、両親に対して、
「もっと信用してくれよ」
「やいのやいの言われたくない」
「心配より成功すると思って見守ってほしい」
とそんな思いに何度もかられたことがないだろうか。
頑張って80点をとったのに思った通りの反応が貰えなかったり。それで何くそ! と思ったり。
私もそうだった。
あの絶望感たるや、やるせない。
その蓄積が、家族以外の他者に対してどうしても「自信のなさ」につながる。
家族を恨むのは子どもじみているから自分で何とかするより他ない。
それでもうまく行かない。当然だ。信頼を親から貰えなかったのだから。
本書は、対人関係の間で安心感を獲得するコツを幾つか伝授する。
それをすることで「生きやすさ」へつなげる一助となる。
筆者は聴覚障がいを拗らせて精神障がいを20代半ばに負った障害者である。
しかし、「どうせ生きても仕方ない」が「もっと生きたいかもしれない」に変わった。それは、恩人のおかげであった。
もし生真面目なあなたが、「生きづらさ」を抱えているなら、それは「こんな自分でも生きて良いのか?」と自虐するように罰してるのではないかと思う。
そうしないと、「生きて良い」と思えないから。それほどに無価値だと感じてた時期があった私がいたから、容易ではないけど痛いほどわかる。
信じてほしかっただけなのに。
それを具体化したキャラクターを本編で登場させる。主人公は、夜明 道(よあけ みち)27歳だ。親から貰えなかった欠乏感が常に続いて、人生にも影響を及ぼしてる。
その主人公がある人と出会い、安心を獲得することで、本来の自分を取り戻す過程をどうか参考にしてほしい。