私はまるで籠に閉じ込められた小鳥。夫への愛を伝えることさえ許されず……。
9年ぶりにロンドンの自宅に戻ったジェニファーは決心していた。夫であるロクサム侯爵と正式に離婚し、自分の道を歩むと。あの日、彼のもとを去ったのは、あらぬ不貞を疑われたから。面会を求めても、手紙を書いても、夫は頑なに彼女をはねつけた。以後、遠い地へ逃げてから侯爵の子を身ごもっていることに気づき、人の助けを借りて男児を産むと、貧しいが幸せな日々を得た。一方、ロクサム侯爵は不信と感慨、そして嫉妬に駆られていた。彼が酒にひたって放蕩の日々を過ごしているうちに、幼かった妻は、美しく自信あふれるレディに変身して帰ってきた!秘密めいたその瞳に、いったいどんな過去を隠しているんだ?
■かわいらしいながらも芯の強いヒロイン像が共感を呼ぶ、A・アシュリーの珠玉作! 無実の罪を疑われたことで関係がこじれ、もつれ、元に戻らなくなってしまった侯爵夫妻の再会物語。ロンドン社交界の好奇の目にさらされ、二人の運命はどこへ向かうのでしょうか?
*本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。