2011年、当時の米国防長官であるロバート・ゲイツは、陸軍のリーダークラスの能力について危機感を露わにした。陸軍の人事は、法律(1947年と80年に制定されたもの)に縛られていたが、2018年の新しい法律で柔軟な人事対応が認められるようになり、幹部レベルの最初のポジションである大隊長の選抜に、まったく新しいプロセスを導入することになった。最新の人材管理の考え方を活かしたこの選抜方法で、陸軍は人材の能力を定義し直し、インクルージョンを重視し、バイアスを減らすことに努めた。本書ではこの新たな選抜方法とその成果、そして将来の展望について論じる。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2021年2月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。